なくてはならない赤ピロールレッドの混色

赤い絵の具の混色

ピロールレッドは、1974年にスイスの化学メーカーが別の物質を合成している際に偶然見つけた、高性能な有機赤色顔料です。

発色も耐光性もとても良いことから車の塗装などにも使われているそうです。

そんな眩しいほど鮮やかなピロールレッドですが、その神髄は混色にあると思っています。いい意味でいつも期待を裏切ってくれます。

というわけで、今回はこの真っ赤なピロールレッドを次々と混色し塗っていきたいと思います。

使用した絵の具は、ホルベインの透明水彩です。

ピロールレッドの混色全体像

まず感じたのが、良い感じでくすんでる!ということです。

くすみ好きの私は大興奮です。

そんな、どの色と混色してもくすんでくれるピロールレッドと混ぜた色たちはいつも通りよく使用するフタロブルー他、数種類の青、ビリジャンや茶色等です。

他、気まぐれでパステルカラー等を混ぜてみました。

それでは細かく見ていきましょう。

仄暗い闇のパープルになる青との混色

フタロブルー、プルシャンブルー、ロイヤルブルーともに、混色するとかなり暗めの色になります

特にプルシャンブルーやロイヤルブルーとの混色は、黒を入れていないのにも関わらず闇を感じさせる色になります。

ブルシャンブルーとの混色↓

ロイヤルブルーとの混色↓

キナクリドンマゼンタの混色ではかなり明るめで鮮やかな紫ができたので、対照的な結果となっております。

同じ赤系統の色とはいえ、キナクリドンマゼンタとピロールレッドは全く違うタイプの赤なので、どちらか一方を使用すればいいという事はなく、両方とも使用していく(パレットに入れておく)必要がありそうです。

緑系絵の具との混色は最高のグリーングレーになる

赤と緑、補色関係にあるこの二色を混ぜるとグレーのような茶色のような、今までの明るさはドコヘ消えたのかと不思議なくらい暗い色に変換されるのですが、中でもこのピロールレッドとグリーンの混色は格別なものになります。

グリーン系の色味と赤の混色はどれも暗くなりますが、ここまで美しい灰緑になる混色は他に見当たりません。

ビリジャンヒューとの混色↓

いい仕事してます、ピロールレッド。

紫系&黄色系との混色は予想通りの結果です

青紫が赤紫になって、黄色がオレンジになったということで予想通りの結果です。

劇的な変化はありませんでした。

もしパレットにミネラルバイオレットなどの赤紫系が無かったら、パーマネントバイオレット(PV23)とピロールレッドを混ぜれば同じような色が作れます。

パーマネントバイオレットとの混色↓

ほんの少し暗めな感じも出ているので背景でも活躍しそうです。

黄色の絵の具と混ぜると濁りのないオレンジができました。唯一と言っていい鮮やかな色です。

パーマネントイエローとの混色↓

茶色の絵の具との混色もおおむね予想通り

バーントアンバー、ライトレッドともにおおむね予想通りの色になりました。

これらの色をキナクリドンマゼンタと混ぜた際にはピンクブラウンといった感じの色になりましたが、ピロールレッドとの混色ではオレンジブラウンと言ってよい色味になりました。

好みで使い分ければよいと思います。

バーントアンバーとの混色↓

これまで赤と黄色の絵の具を様々な色と混色する試みをしてきましたが、赤と黄色は茶色と混ぜると優しい色あいになります。色的には茶色の方が強いので、いずれもマイルドな茶色になります。

茶色に焦点をあてた混色も進めていきたいと思いますので、ご興味のある方は(お急ぎの方はご自身でもできるかとは思うのですが)私の資料を気長にお待ちくださいませ。

その他気にいった混色はこちら

他の混色で気になった色がいくつかありましたのでピックアップしていきます。

ホリゾンブルーとの混色↓

透明感のあるくすみ紫ができました。

白が入っているのでパステルカラーですが、ピロールレッドと混ぜることによって少しだけ透明感が増しています。描くのに使いやすい色です。

あと、もう一つ綺麗な色ができたなと思ったのがこちら、

デイビスグレイとの混色↓

透明感のある薄グレーになりました。

ところで、ホルベインのデービスグレイって混色するとポツポツ模様ができるなと思っているの私だけでしょうか?

何の顔料だろうと思い調べたらPBr7と黒(PBk6)白(PW6)の混色だったので、土系の顔料ですね。

緑っぽさのあるローアンバー系だと思いますが、かなりムラができる絵の具です。粒状とも違うのっぺりとした使い心地です。

好みが分かれるところだと思いますが、私はこのテクスチャーが結構好きです。

まとめ

今回はピロールレッドに焦点を当てて混色していきました。

ピロールレッドはなくてはならない赤で、とっても仕事のできるやつ(色)です。

そのままの使用も鮮やかで綺麗ですが、混色をすると全然違った顔を見せてくれるので、機会があれば今回使用しなかった色とも混色して楽しんでいこうと思います。

この記事が誰かの何かの役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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